関西の帰国生に人気の三校を徹底比較

同志社国際・立命館宇治・千里国際徹底比較

関西圏で帰国生に人気の中学高校といえば、同志社国際、立命館宇治、関西学院千里国際の3校ですね。

「どんな違いがありますか?」とよくカウンセリングで質問されます。

学費は?クラブ活動は?校風は?と気になることがたくさんありますよね。色々な点から徹底比較してみました。是非参考にしてください。

生徒数の違いは?

・立命館宇治中学高校
中学 517名(男子274名 女子243名)
高校 1090名(男子542名 女子548名) *男女比率 約5:5

・同志社国際中学高校

中学 412名(男子149名 女子263名)
高校 847名(男子328名 女子519名) *男女比率 約4:6

・千里国際中等部高等部

中学 230名
高校282名 *男女人数公表なし。

千里国際は他の2校に比べて生徒数が少なく、高校は帰国生海外生のみを受け入れます。少人数なので生徒みんなの顔と名前が分かるそうです。
立命館宇治と同志社国際は、高校は中学の倍ほどの人数になります。どんな学校生活が送りたいか、生徒数(学校規模)も考慮しておきましょう。

帰国生の割合は?

同志社国際 約3分の2 

千里国際 約2分の1

立命館宇治 約5分の1~4分の1

同志社国際は日本で帰国生徒数が一番多い学校です。

「帰国生は日本の理科や社会の知識がない生徒が多いです。いわゆる中学受験、高校受験をくぐった日本国内の生徒は、理科や社会はよく分かっているけれど、英語がペラペラ話せるわけではありません。そんな帰国生と国内生が同じ教室で学ぶことで起きる化学変化が面白いんです。」と、同志社国際の先生が仰っていました。色々な国から帰ってきた生徒がいて、帰国生には過ごしやすい環境です。

千里国際はおよそ半数が帰国生です。

併設のインターナショナルスクールの生徒との交流も多く、生徒の自主性を尊重する自由な雰囲気の学校です。

「二つの学校は一体である」という理念のも施設の共同使用や交流があり、インターナショナルスクールのような雰囲気の学校です。

立命館宇治は制服も校則もあります。

「 うちは普通の日本の学校です。だから、ずっと現地校やインターナショナルスクールに通っていて、毎日制服を着るのが嫌だというような生徒には窮屈かもしれません。」と入試センターの先生が仰っていました。

日本の制服に憧れていて「日本らしい制服のある学校に行きたい」と言って立命館宇治を選ぶ子もいます。 日本らしい学校で学びたいけれど、帰国生が全然いないのは不安というお子さまにおすすめです。 ※立命館宇治のIP/IBコースは英語で学ぶので、帰国生の割合が高いです。

学費の違いは?

学費の高い順に並べてみました。

千里国際中等部高等部

千里国際中等部
学 費 1,240,000円
入学金 300,000円
その他 102,000円
合 計 1,642,000円

千里国際高等部
学 費 1,240,000円
入学金 300,000円
その他 102,000円
合 計 1,642,000円

*その他に教材、宿泊行事や学年旅行費等別途あり。
*寄付金はなし。
*高校の入学金は内部進学の場合150,000円

立命館宇治中学高校

立命館宇治中学
学費929,000円
入学金 120,000円
その他 104,000円
合 計 1,153,040円

立命館宇治高校
学 費 929,000円
入学金 120,000円
その他 117,000円
合 計 1,166,000円

*その他に制服代、指定品の費用、海外研修積立金等別途あり。
*寄付金はホームページには記載なし。
*高校の学費は比較のためIGコースを記載しました。IMコースIBコースは上記に別途プラスで必要なのでご注意ください。

同志社国際中学高校

同志社国際中学
学 費901,500円
入学金 100,000円
その他 75,500円
合 計 1,077,000円

同志社国際高校
学 費 921,500円
入学金 100,000円
その他 65.500円
合 計 1,087,000円

*その他に研修旅行費等別途あり。
*寄付金は任意で一口100,000円との記載あり

という順番になりました。また、各学校に研修旅行費もかかります。

授業の様子は??

同志社国際中学

国語・数学・理科・社会・聖書は日本語力や学習状況に応じて少人数クラスでの指導を受けられます。海外経験が長く日本語での学習に不安がある場合は安心です。

英語は6段階のクラスに分かれ、習熟度の高いクラスではネイティブの先生が現地校のような授業を実施しています。また、中学から第二外国語を学ぶことができるので、ドイツや中国などでインターナショナルスクールに通っていた生徒が、英語だけでなくドイツ語や中国語をさらに学びたいというお子さまにおすすめです。

同志社国際高校

国語・数学・理科・社会・聖書に加え情報、保険も習熟度別授業となり、日本語の指導が必要な生徒をサポートしてくれます。日本語の読み書きに不安がある生徒も安心です。英語は四段階のクラスに分かれて授業が行われていてます。英検準1級以上のレベルの生徒が各学年に50人以上いるので、普通にグループワークやディスカッションをできるそうです!

立命館宇治中学

英語は4段階のグレード別授業が実施されています。上位クラスでは英検準1級レベルの生徒たちが学びます。 帰国生は放課後に国語・数学・理科・社会の1年間の支援授業を受けることができます。

生徒全員がパソコンを持ち、高校・大学へつながるICT教育を実施しています。 また、「WOW プログラム」という自由参加なプログラムがあり、陶芸やヨガ、ビワイチ(自転車で琵琶湖一周)など「特徴ある学び」が出来ます。教科書以外の色々な体験ができるのはいいですね。

IPコースは高校のIBコースにつながるコースで、理科・数学・社会は英語で学びます。

立命館宇治高校

立命館宇治高校ではIG・IM・IBの3つのコースがあります。帰国生はIBかIGを希望することが多いです。

IGの帰国生は1年間国語・社会・数学を習熟度別の少人数クラスで学びます。高校2年から理系と国際系に分かれて高大連携授業を通じて、大学で通用する学びのスタイルを身に着けます。また高校3年生ではテーマを決めて調査し論文を書き上げます。

IBは国際バカロレアのプログラムで学び、日本の高校卒業資格とIBディプロマを両方取得できます。ディスカッション中心の授業で課題も多く、生徒皆で「共に学ぶ」コースです。だと言われています。



海外の大学への進学がメインのようなイメージですが実は日本国内の大学への進学(国公立大学含む)も多いようです。

関西学院千里国際

美術、音楽、体育の授業はインターナショナルスクールの生徒と一緒に英語で学びます。
学期完結性の授業で4月~、9月~、12月~各学期60日制で授業が完結します。 海外の学校の開始時期と重なるので帰国生にとって編入後スムーズに学べる体制になっています。

関西学院千里国際中等部

中等部は習熟度別の英語、国語、選択制の音楽以外はホームルームで授業を受けます。ホームルームの人数は24人まで、少人数クラスで学びます。

関西学院千里国際高等部

高等部では時間割が自由選択、無学年制を取り入れています。自分が学びたい授業を自由に組み立てて受けることができます。高校1年生と3年生が同時に学ぶことも多く、1クラス10人以下の授業も珍しくないそうです!

部活動は?

同志社国際の生徒は8割が部活に参加

生徒の8割が何らかの部活動に加入しています。
自由に楽しく活動している部活と、アメリカンフットボールのように全国大会レベルの部活もあります。

立命館宇治 部活動は盛ん

全国大会レベルの部活も多く、柔道、陸上、スキー、バトントワリング、チアリーダー、野球、アメフトなどが盛んです。

特に高校入試では中学での競技実績があり、成績優秀な国内一般生が推薦入試を受験できるので、本気で部活に取り組む!というイメージの学校です。

千里国際はシーズン制

千里国際は併殺のインターナショナルスクールの生徒と共同で実施している部活が多く、海外の学校によくあるパターンで、シーズン制スポーツクラブの形態をとっています。

ダンスやチアリーディング、トライアスロンなどはシーズン制の枠を超えて活動しています。

3年間同じ仲間とサッカーやバレーボールなどに打ち込みたいという場合は注意が必要です。

高校卒業後の進学先は?

・同志社国際高校 90%以上が同志社大学、同志社女子大学へ進学
・立命館宇治高校 90%以上が立命館大学へ進学
・千里国際高等部 50%が関西学院大学へ進学
 10~15%が海外大学へ
 10%が国公立大学へ進学
 25~30%が国内私立大学へ進学。

やはり、系列大学に進学する生徒が多いです。

入試はどう違う??

入試制度も大切ですよね。英語エッセイ、日本語小論文、科目入試、推薦入試など同じ学校でも様々な入試方式があります。各学校の入試についてはそれぞれのページのリンクを貼っておきます。

ミスマッチがないように、オンライン説明会がお勧め!

帰国生に人気の3校ですが、スクールカラーは結構違います。
コロナの影響で各学校とも一気にオンラインでの学校説明会が進み、日本に一時帰国しなくても学校の様子を知る機会が増えました。

担当の先生が紹介してくれる様子や、実際に生徒たちが学んでいる様子、生徒の表情などを見ると学校のイメージが具体的につかめます。ミスマッチがないように積極的に参加してくださいね。

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