去年までは偉人の名言がテーマだった
関西学院千里国際は入試内容の変更が多い学校です。試験当日に与えられたテーマで短い作文を書き、その内容を面接でプレゼンしていた時期もありました。
2021年6月の入試から作文が課されるようになり、著名な人の格言や、ある国のことわざなどがテーマとして出題されてきました。2つのテーマが提示され、どちらか1つを選んで自分の考えを書くパターンの問題です。
近年の過去問題を見てみましょう。
「人それぞれが持てる才能を活かせ、美しい声の鳥しか鳴かない森は、静まりかえって寂しいだけだ」ヘンリー・ヴァン・ダイク
「未来は今日はじまる。明日はじまるのではない」 ヨハネパウロ2世
このように二つの格言が示されます。どちらか一つの格言を選び、自分がどのように考えるか具体的に書く、という試験でした。最初は難しくて苦戦する生徒も多かったです。
今年からは、どう変わるか?
入試要項や千里国際のホームページでは、特に大きくテーマの変更を告知していません。ひっそりと、ウェブサイトの問題例が差し替えられています。
英語・日本語 両方で公開されていますが、日本語のみ紹介します。
※千里国際の作文は日本語か英語のどちらかを選べますが、英語を選んだから有利というようなことはないそうです。書きやすい方の言語でチャレンジしましょう。
問題の例1
次の意見を読み、あなたの考えを述べなさい。
「誰もが楽器を演奏できるようになるべきである。」
この意見に賛成ですか、それとも反対ですか。あなたの立場を明確にし、その理由を具体的に書きなさい。
問題の例2
次の意見を読み、あなたの考えを述べなさい。
「私たちの社会はテクノロジーに頼りすぎている。」
この意見に賛成ですか、それとも反対ですか。あなたの立場を明確にし、その理由を具体的に書きなさい。
このような例題が、関西学院千里国際のウェブサイトで公開されています。
自分の考えを論理的に表現できるか
千里国際の先生に問い合わせたところ、本年度から受験者の思考をより深く引き出すことを目的に「偉人の名言」をテーマにした意見文形式から「ディベート形式(あるテーマに対する賛成・反対の立場を明確にし、自分の考えを述べる形式)」へと変更すると回答がありました。
受験生自身の考えを、論理的に表現する力を評価したいとのことです!
賛成、反対、両方の立場で考えてみる
「あなたの立場を明確にし、その理由を具体的に書きなさい。」ここがポイントですね。例題のように、賛成する人も反対する人もいるようなテーマが出題されるのだと思われます。ディベート形式なので、両方の立場で考えてみることをお勧めします。
賛成の立場、反対の立場、それぞれの理由を書き出して、その理由をサポートする自分の経験がないかなどを考えて、どちらの立場で書くとより論理的な文章を書けるか決めると良さそうです。