兵庫県の帰国生高校入試

帰国生の高校入試、関西御三家の同志社国際高校、立命館宇治高校、関西学院千里国際高校は、大学の附属校なので、海外の現地校やインターナショナルスクールのように、主体的な学びができ、海外との交流もあり楽しく充実した高校生活を送れます。

その一方、ほとんどの生徒が附属大学に進学するため、他大学への受験に対応できる授業は実施していません。

国公立大学への進学を目指したい、または高校に入学する時点で大学まで決まってしまうのに抵抗を感じる場合は、他の学校も視野に入れておきたいですね。

また、帰国生がたくさんいる学校ではなく、普通の日本の学校で学びたいという声も実はよく聞きます。では、兵庫県の帰国生入試では、どんな学校を受験できるのでしょうか?

兵庫県公立高校の帰国子女対象入試とは?

帰国生徒にかかわる推薦入試実施校は12校

兵庫県では以下の12校で「帰国生徒にかかわる推薦入試」が実施されています。

帰国生を対象として入試を実施しているのは「専門学科」と普通科に設置されている「国際文科系コース」で、帰国生対象の推薦入試は2月に、国内の推薦入試と一緒に受けます。

通学区域は「専門学科」は県下全域、「国際文科系コース」はその高校が所在する普通科の通学区域のみです。

推薦入試(一般)の合格基準偏差値は、市立葺合高校が63、明石西高校が60、国際高校が57、鳴尾高校が56です。  

帰国子女にかかわる推薦入試の出願資格  

出願資格を確認してみると

令和5年3月に中学校を卒業する見込みの者で、推薦入試において当該学科、コースを第一志望とし、外国における在住期間が1年以上であり、次の(1)~(3)のいずれかに該当する者

(1)令和2年4月1日以降に帰国後、県内に居住しており、保護者とともに引き続き県内に住所を有する者。

(2)令和2年4月1日以降に帰国後、県外に居住しており、令和5年4月7日までに県内に住所を移し、 保護者とともに引き続き県内に住所を有する者。

(3)現在外国に居住しており、令和5年4月7日までに県内に住所を移し、保護者とともに引き続き県内に住所を有する者。

在留期間が1年以上、帰国後3年以内なので、中学1年生の最初に帰ってきて丸3年日本の中学校で学習していても帰国子女にかかわる推薦入試を受験することができます。行きたい学校がある人は是非活用しましょう。  

帰国生入試の学力検査について

    兵庫県の帰国子女にかかわる推薦入試は、県内からの推薦入試志望者と一緒に同じものを受験しますが、帰国生徒の事情を配慮しながら総合的に合否の判定を行うとあります。

選考方法は学校ごとに異なります。  

選考方法の例

市立葺合高校

80名募集

適性検査(50分) 実技検査(英語スピーチ) 面接  

国際高校

120名募集

適性検査Ⅰ(60分)英語の読解力、表現力をみる 適性検査Ⅱ(30分程度)リスニング 面接(日本語メインだが英問英答あり)

鳴尾高校

40名募集

適性検査「国語」「英語」各50分。英語はリスニング含む。 実技検査(英語を読む、聞く、話す) 面接  

自分の環境を活かしたお得な選択

どの学校も英語のみ、または英語を中心とした選考なの、帰国生にはありがたいです。

公式に発表される推薦入試の倍率は、帰国生だけではなく一般の受験者が含まれているので、あまり参考にはなりませんが、以下のような数字です。
葺合高校がR5年1.11倍、R4年1.28倍
国際高校はR5年1.12倍、R4年1.38倍
鳴尾高校がR5年1.35倍 R4年1.00倍
決して高い倍率ではありません!

可能性を広げる選択

帰国生対象の推薦入試を実施するのは、英語に力を入れている学科、コースです。 海外での経験を活かし、将来につなげられるのは魅力的です。

でも、高校入学の時点で進路を絞り込みたくないと思う方もいらっしゃるでしょう。その場合は、帰国生への配慮はありませんが、推薦入試ならば科目を2~3に絞り込めます。海外在住のうちから日本の中学3年間の学習を進めていくといいですね。

ただし、上位校は適性検査のレベルも倍率も高いです。

また、私立高校でも帰国子女枠を設けている高校はあります。

たとえば 

  • 須磨学園    英語70分(リスニング含む)、国語・数学 各60分、面接、作文(英語)
  • 関西学院高等部 英語70分、国語・数学 各60分、面接
  • 雲雀丘高校   帰国生優遇あり 入試合計点1.1倍  英検取得者優遇あり 入試における英語の点数置き換え など。

高校選びは人生における初めての大きな選択です。早めに情報を集め、可能性を広げる準備を心がけたいですね。

この記事を読んだ方は、こんな記事も読んでいます。