【大阪府の高校入試】帰国生も一般入試を受けられる?

既に大阪に帰国されている方から、「帰国子女でも公立高校の一般入試を受けられるのでしょうか?また、一般入試で合格できる可能性はあるのでしょうか?」

という質問がありました。今回は大阪府の公立高校を一般入試で受ける場合について、書いてみます。

公立帰国生入試について

一般入試がテーマですが、まずは公立高校の帰国生入試についてです。「海外から帰国した生徒の入学者選抜」で特別選抜の日程(令和5年度入試なら2月20日)の入試です。帰国生入試に内申点は必要ありません。試験と自己申告書、面接で合否を決定します。試験は数英の二教科のみです。

一般入試よりも受けやすいですね!ただし、受験できる学校は限られています。帰国生入試について、詳しくはこちらをご覧ください。

公立一般入試について

公立高校の一般入試を帰国生が受けるパターンは3つ考えられます。

  1. 帰国生入試がない北野高校、茨木高校や、春日丘高校といった難関校を目指す場合
  2. 海外にいた期間が短く、帰国生入試を受ける条件に満たない場合
  3. 帰国生入試はチャレンジで自身のレベルより高い高校を受け、不合格になった場合

この3パターンです。特に1のパターンで悩まれる方が多いのではないでしょうか。

帰国生が一般入試を受けるときの内申点の扱い

帰国生が公立高校を一般入試で受験する際、一番の悩みの種は内申点です。

どんなに現地校やインターナショナルスクールの成績が良くても、成績優秀者として表彰されていても、「理由があって評定のない人」として全科目内申点1とされてしまうのです。これは厳しいですね。でも、救済措置もあります。

なんだか複雑な制度なのですが、できるだけ分かりやすく説明してみます。

ちなみに、この救済措置を受けるためには、申請を行う必要があります。すでに帰国済みの方は、在籍している中学校から申請できます。

公立一般入試では合否判定が3回ある

大阪府の公立高校一般入試では、まず入試点+内申点の合計点で、合格者の9割を決定します。

入試の満点は90点×5科目=450点 

内申点1学年9教科×5段階=45点 1年生と2年生は45点×2倍となるので、1年生は90点、2年生も90点、3年生は45点×6倍なので270点 内申点の満点は90点+90点+270点=450点

入試得点450点、内申点450点、合計900点満点です。

入試得点と内申点の比率は学校によって違うのですが、帰国生が狙う多くの学校は入試:内申=7:3を採用しています。
入試得点:内申点=900点×0.7:900点×0.3=630点:270点となります。
※内申点の学年比率は1年:2年:3年=1:1:3なので、内申点の内訳は1年生54点、2年生54点、3年生162点です。

1回目は全科目の評定を「1」として扱われる

帰国生は、現地校やインターナショナルスクールに在籍した期間の評定が9教科全て「1」になります!!

中学1年生の間、現地校やインターナショナルスクールで学んでいた場合、1年生の9教科の評定が「1」になるので、1年の内申点は54÷5=10.8点になります。オール4の生徒と比べると32点のビハインドがあります。かなり難しい入試になります。

2回目は当日試験のみの勝負、ここが本命

1回目の判定で合格が決まらなかった受験者を試験の点数順に並べて、募集人数までに入った「理由があって評定のない人」を合格とします。

例えば、募集人数が200人の場合、1回目の判定で合格となった9割(180人)以外の受験者を、当日の成績順に上から並べて、20位までに入っている帰国生(理由があって評定のない人)は合格です!!40位までの人は次の合否判断、ボーダーゾーン判定に回ります。それ以下の人は不合格となります。

当日のテストで合格者平均点をとる実力があれば、ここで上位20人に入るのは決して難しくありません。入試本番でいつもの実力を発揮できれば十分に合格できます

3回目、ボーダーゾーン判定

ここからは内申点のある人たちと同じくボーダーゾーン判定になります。

成績順に並べたときに90%~110%にいる一般受験者と同様に自己申告書を元に合否を判断されます。

受験校のアドミッションポリシーに合わせて、自己申告書の中で自己アピールを完結させましょう。海外経験を踏まえて書ければ、一般受験者とは差別化しやすいです!しっかりと準備して完成させてください。

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