日本人学校の生徒は同志社国際高校をB選考入試(国数英の3科目入試)又は特別推薦入試条件Bで受験することになります。
〈条件B〉中学校での成績が優秀な者
国内中学校また海外の全日制日本人学校中学部第3学年1学期(前期後期の場合は前期)の9教科の評価(5段階)合計が40以上
同志社国際高等学校募集要項より
できれば特別推薦で出願したいですが、日本人学校はレベルが高い学校が多く、「評定40」は、なかなか難しいですよね。
以前、大阪の吹田市に本帰国した中3生が、「〇〇中は定期試験の問題が難しいって有名なんだよ」と周りの生徒に言われて、覚悟して臨んだら「日本人学校の試験の方が断然難しかった!」と笑っていました。
評定40を超えられなければ、B選考での入試となります。
2022年度入試は倍率4.58倍
2022年度入試のB選考は志願者数78人、合格者数17人、4.58倍の高倍率でした。しっかりと傾向に合わせた対策をしておきたいです。
帰国生入試の合格最低点は公表されていないので、国内生入試のデータを参考にすると、
当日100点×5科 500点
内申点 9科5段階評定45点を8倍して360点
860点満点で合格最低点が618点(2022年度入試)
オール4の受験生なら評定36×8=288点
合格最低点の618点から評定288を引くと、当日の点数は330点必要になります。
1科目66点なので、当日7割取れれば安心ですね。
まずは全範囲の基本を固める
同志社国際高校の数学は11~14問程度の出題です。数と式・方程式・関数・図形・確率・規則性など、幅広い分野からまんべんなく出題されます。
まずは全範囲の標準的な問題の解法はすぐに思いつくように、問題演習を重ねていきたいです。
計算スピードと正確さが求められる
大問1の小問集合は満点を取りたいですが、複雑な計算問題が出題されます。
関数や図形でも、答えを導くために解の公式や平方根、分数などの複雑な計算が必要な問題が多いです。
実際に問題を解いていると、間違っているのではと不安になるほど大きい数字になったり、分数や平方根が複雑にからんだりします。
問題数が少ないだけに計算ミスは禁物です。
正確に速く計算できるように計算練習は徹底したいです。丁寧に正確に計算できるよう、複雑な計算問題に取り組むことをお勧めします。
因数分解は頻出
同志社国際高校の入試では過去5年間連続で因数分解や式の展開の利用が出題されています。
2022年度入試
・x³y+x²y-xy³-xy²
2021年度入試
・2(x-y-z)²-(x-y-2z)(x-y-3z)-2z²
このように結構複雑な因数分解ですが、図形や関数に時間をかけるために、大問1で考えこみたくはありません。
類題でたくさん練習して、コツをつかむと得点源になります。
図形問題の割合が高い
同志社国際の数学では、図形問題の占める割合が大きいです。
空間図形よりも平面図形の方が多く出題されているので、まずは平面図形の対策を優先的に進めたいです。
相似比を利用したり、三平方の定理と円の性質を組み合わせたり、補助線が必要だったり、ほとんどの受験生が正解できなかったと思われる難問も出題されています。
解法が思いつかない場合は、後回しにして、時間配分にも注意して取り組みたいです。
関数は図形に比べると解きやすい
二次関数も毎年出題されています。図形に比べると解きやすい問題が多いです。
ところが、立式は簡単にできるのに計算が面倒で思いのほか時間がかかることがあります。計算演習は徹底しておきたいです。
7割が目標なら3問は捨ててもいい
同志社国際の数学は問題数が少ないので1問の配点が高いです。2022年度入試は11問の出題で、赤本の予想配点は1問8点~10点でした。11問中3問は捨てても合格点が取れます。
先ほども書きましたが、解法が一般的な問題でも計算がひたすら面倒で時間がかかるため、分からない問題で時間をかけるのは危険です。
関数と図形がからんだ難易度が高い問題もあるので、解き方が思い浮かばないときは後回しにして、計算ミスをチェックできるように途中式はきれいに残すのがお勧めです。