Part1では学校の魅力や寮生活などについて聞きました。
Part2ではIBでの学びについて聞いていきます、また保護者様にもお話を伺うことができました。
IBの学習で苦労したことは何ですか?
IBプログラムの課題一つ一つにやることが多くて苦労しました。例えば IA(Internal Assessment)の課題なら自分ですべてリサーチして、分析して、文字に起こして、エッセイに書いて、見直して…って数カ月かかります。2〜3個の課題が同時に締め切りになることもあって…。
やればやるほど、極めれば極めるほどきりがなくて、自分で終わりを決めないと一生やれちゃうんです!どこかで妥協しないといけないんです。
これで良しとする基準はありましたか?
文字数が足りていて、矛盾がなくて、恥ずかしくない内容だと思えたらひとまず終わりにしました。 正直、毎回もっとできるなと思ってしまい、完璧だと思えたことは一度もありません。満足できなくても、そろそろ他の課題をやり始めなくちゃと思ったら、次に進みました。他の科目に押し出されるように、もう仕方がないって感じでした。最後に提出前にもう 1回読み直して、手直しして提出していました。
IBの学びで何を手に入れられましたか?
とにかく課題の数が多かったので、最初はどこから手を付けていいか分からなかったです…。数カ月単位で取り組む課題が同時進行で進むので、計画的に取り組む必要がありました。
でも2年生の終わり頃には複数の課題を同時に出されても、最初にこれをここまでやったら今度はこっちをやろうと優先順位がつけられるようになり、課題ごとに期限を決めてある程度まで完成させることができるようになりました。
多くの課題に取り組むことで時間管理能力を身につけられました。同時に英語力やリサーチ力もついてきたので、総合的にスキルと能力が上がったと思っています。
IBでは部活を続けるのが大変と聞きますが、実際はどうでしたか?
私はテニス部に入っていました。1年生のときは練習に参加し、大会にも出場しましたが、2年生では月に1〜2回しか参加できなくなり、3年生では全然部活はできませんでした。運動部は続けるのが難しいけれど、CAS (Creativity, Activity, Service)にテニスを設定したおかげでテニスを続けられました。
部活をCASの一部として使うのが良い方法だと思います。1年に1回、3年生が自分のCASをプレゼンする機会があります。それを見て1年生が部活をCASに使えることを知ります。私も先輩の様子を見て、テニスをCASに使うようになりました。
運動部を最後まで両立できる子もいますか?
サッカー部で試験期間以外は毎日練習に参加して、大会に出場したクラスメイトもいました。茶道部とバスケットボールとか茶道部とテニスのように文化系と運動系の部活を両立していたクラスメイトもいました。時間管理がしっかりできたんだと思います。 部活をやめるべきかどうか悩んだときは、先生もアドバイスをくださるので心強いです。
お勧めの部活はありますか?
茶道部と華道部は活動時間が比較的短く続けやすい上、海外大学への出願ではCASのネタに使いやすいので、お勧めです。
茶道・華道はIBの先生が顧問なので、課題に追われて休んでしまっても理解してもらいやすいです。また、IB生の比率が高いので、2年生からでも入りやすいです。立命館宇治の茶道部は男子部員も結構います。学校に茶室もあり、宇治の学校なので、CASプレゼンで話が書きやすいです。
学校行事にはIBの生徒も主体的に参加しますか?
他のコースの生徒と同じように、体育祭や文化祭などの学校行事に主体的に取り組みました。準備期間は他のコースの人より短いですが、生徒主体でやることに変わりはなかったです!
ただ、例年、3年生は一部の学校行事とIBのイグザム準備期間等が重なるため、その時期に開かれる学校行事の準備に取り組む余裕はなく、開催当日に参加したい人が参加するという形になります。
私が3年生の時はコロナで行事日程が大幅に変更されたので、3年生でも課題とは関係なく、他の学年と同様に学校行事に取り組むことになりました!
ファイナルイグザムは、手ごたえがありましたか?
自分なりに振り返ってみて、ファイナルイグザムの準備は今までで一番頑張ったと思えたので、これで点数が悪かったら仕方がないと感じていました。良い点がもらえる可能性もあるかなとも思いました。
※Tさんはファイナルディプロマの結果が45点満点中42点という素晴らしい結果でした。
大学では何を学びたいですか
経営学を専攻してマーケティングを勉強したいと思っています。将来は製菓会社で働き、いずれは自分で起業してみたいと考えていますが、大学ではまずは経営の基礎になる知識を幅広く学びたいです。そんな中で将来像をさらに具体化していきたいと思います。
※TさんはフランスのPSL研究大学に進学されます。
お母様にも話を聞けました!
お母様から見て、寮はいかがでしたか?
寮は共同玄関・ロビー・食堂・ハイブリッドルームだけが男女共通のスペースで、それ以外は男子棟と女子棟に分かれています。お互いに行き来できないので、「一緒に勉強しよう!」ということになったらハイブリッドルームで勉強します。
男女問わず集まれて勉強ができる、恵まれた部屋だと思います。コピーも使えて、Wi-FiもあるからPCも使えます。お互いに勉強し合うのに、ホワイトボードもよく使っていたようです。
寮も学校を選ぶ決めてになりました!
受験にあたり色々な学校を見学しましたが、他の学校の寮にはハイブリッドルームにあたるような部屋は見当たりませんでした。立命館宇治は恵まれているなと感じました。学校の理念やカリキュラムはもちろん大切ですが、寮の環境も学校によってかなり違いが大きかったので、学校選びの大きな決め手となりました。
学校によってはプライベートゼロのような寮もありましたし、ルールや生活面の違いも大きかったです。 寮生の場合、学校へ行っても寮に帰ってきても同じメンバーと顔を合わせることになります。ある意味逃げ場がないですから、寮生活がうまくいかないと極めて難しい状態になると思うので、寮は本当に大切だと思います。
また、立命館宇治の寮は、寮生の生活や健康を細やかに見守ってくださる専門のハウスマスターさんたちスタッフが常駐していることや、寮担当の先生が身近にいらっしゃることの安心感も大きかったです。
IBコースは保護者のつながりも強いんでしょうか?
はい。受験のスタイルが国や大学によって大きく違うので、どんなサポートが必要か、細かいところまで先生にいちいち聞くのは気が引けますし、先輩保護者や同じクラスの保護者同士の繋がりがとても頼りになりました。イギリスを受けるならこんなことが必要、アメリカなら、 オーストラリアならというような情報を共有するネットワークがありました。
保護者が集まる機会があるんですか?
保護者全員が来る進路説明会などがあるときに、その後の流れで 1 年に 1 回オールIBの会がありました。大質問会みたいな感じで、みんなで疑問を出し合いました。上学年の保護者が中心となって下学年からの質問に回答したり、近年の現状を伝えたりしています。
学校の先生にこんな細かなことまで聞いていいのか?と思うような質問もあったので、保護者同士での情報共有は本当にありがたかったです。コロナで集まれなかったときは役員が書面でアンケートをまとめてくれました。
保護者の方にアドバイスはありますか?
特に英語圏の大学は、留学生に対する学費が往々にしてとても高いです。奨学金をもらって進学することを考えるなら、奨学金についても早めに調べておくことを強くお勧めします。アメリカは他の国に比べて奨学金が豊富にあると思います。また、日本の給付型奨学金はIBスケジュールが最も過密になる時期と奨学金申請スケジュールが重なっているものがあるので、計画性がとても大切になるかと思います。
ご協力ありがとうございました!
卒業生・保護者それぞれの貴重な声を聞くことができました。立命館宇治高校IBコースでの学びがイメージできたのではないでしょうか?