立命館宇治中学高校 A方式はこう攻略する!

立命館宇治中学・高校のA方式入試では、日本語と英語のどちらか、得意な言語を選択して受験することができます。

試験は60分で、内容は2つのセクションに分かれています。前半は文章読解で、内容把握を問う設問や文章に関連した質問が出題されます。本文の内容を正しく理解するだけでなく、本文の情報を踏まえた上で、自分の知識や考えを加えて答える設問もあります。

後半は文章内容に関連したテーマに対して、本文を引用しながら自分の考えや意見を述べる小論文です。試験時間の60分間で「文章読解・設問解答・小論文執筆」までを行うため、スピード感も重要なポイントとなります。なお、試験で求められる文字数は以下の通りです。
・中学入試:英語250~400ワード、日本語500~800字
・高校入試:英語400~600ワード、日本語800~1200字

サンプル問題のテーマを見てみましょう

立命館宇治が公開しているA方式のサンプル問題を見ると、中学入試ではジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』、高校入試では芥川龍之介の『鼻』から出題されています。

立命館宇治のA方式では、読解問題の内容を踏まえて自分の意見を述べる力も求められます。文章の内容を正しく理解したうえで、自分の考えと結びつけて説明できることが必要です。なお、日本語・英語のどちらを選択しても、出題される文章や小論文のテーマは同じで、異なるのは解答する言語のみです。ここでは、日本語のサンプル問題を例に挙げて説明します。

中学入試のテーマ

もしあなたが、文化や背景、考え方の異なる新しい人々と接しなければならなかったら、どのように行動しますか。友好的に接しますか、それともこの文章の小人のように恐れを抱くでしょうか。読んだ文章を引用しながら、500字から800字で、あなたの考えや意見を述べてください。

高校入試のテーマ

「本を表紙で判断してはいけない」とは、人や物を見た目で判断せず、他の性質や能力で判断すべきだという意味ですが、私たちはそうしがちです。外見で人を判断することは問題でしょうか。あなたの考えを理由も含めて800字以上1200字以内で述べなさい。本文の内容を参照すること。

中学入試・高校入試のどちらにおいても、まずは自分の考えを明確に示す必要があります。そのうえで、本文を参照しながら理由や具体例を論理的に述べることになります。保護者の方からも「大人が書こうとしても難しいですね」というお声をよくいただきます。

中学入試のテーマを例に考えてみましょう。

多くの生徒が「友好的に接する」と答えると思いますが、「なぜそう考えるのか」「具体的にどのような行動を取るのか」、そして「本文の内容とどのように関連しているのか」までを説明する必要があります。

授業で生徒に考えてもらった構成案

  • 自分の意見:友好的に接する
  • 理由:違いを知ることで自分の視野を広げることができるから
  • 具体例:相手の話を聞くことで文化の違いを理解できた経験がある
  • 本文との関連:小人たちはガリバーの大きさや外見から危険な存在だと判断したが、実際に話をして相手を知ることで、恐れる必要がないと分かったかもしれない。

海外での滞在経験がある生徒は、異文化と触れ合った自分の経験を振り返ることで、具体的なエピソードを思い出しやすいようです。こうして「意見・理由・具体例」を整理できたら、文章全体の構成を組み立て、実際の執筆練習に進みます。

高校入試のテーマでは、「人を外見で判断することの問題点」について、自分の考えを述べることが求められています。身近な経験や社会的な出来事を例に挙げながら理由を説明し、本文の文脈と自分の意見をどう結びつけるかが重要なポイントです。

さまざまな文章を読んで、考える習慣をつけよう!

受講者たちの様子を見ていると、自分の意見を論理的に述べることに苦労している生徒が少なくありません。

小論文を書くためには、まず自分なりの考えを持つことが大切です。そのために、日頃から多様な文章に触れ、テーマについて考えるとよいでしょう。

新聞・雑誌の記事やコラムを読むと、社会で起きている出来事やさまざまな価値観に触れることができます。また、小説やエッセイなどの文学作品を読むと、登場人物の心情や作者の意図を読み解くよい練習になります。

本や新聞記事を読んだ後だけでなく、テレビや映画を見た後に、家族で意見や感想を話し合ってみるのもおすすめです。

家族で話し合う際には、入試のための準備として意見を出し合うのではなく、楽しみながら進められるのが理想的です。

例えば映画を見た後に、「あの場面はどう思った?」「自分だったらどうする?」と気軽に意見を交わすイメージです。難しいテーマについて話し合う必要はありません。自由に意見を出し合い、お互いの考え方を尊重しながら対話を深めることが大切です。

さらに、話し合った内容を短い文章にまとめてみるのも効果的です。最初は100字程度の短い文章でも構いません。自分の意見とその理由を整理して書く習慣をつけることで、少しずつ論理的な文章を書く力が身についていきます。

英語で受験する場合も、家庭での会話は日本語で問題ありません。まずは自分の考えを整理し、言語化することが大切です。

小論文を書く力は、短期間の対策だけで身につくものではありません。日頃から文章を読み、さまざまなことに興味を持ち、自分なりに考える習慣が大切です。

まずは家庭での何気ない会話から始めてみてください。そうした積み重ねが、入試で自分の考えを論理的に伝える力につながっていきます。

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます。